はじめに:1人目が順調すぎたからこそ、気づけなかったこと
「2人目って、1人目よりラクなんでしょ?」
かつての私が、まさにそう思っていました。
でも、実際には全然そんなことはなくて…。
特に30代での出産は、体も心も想像以上に変化していて、戸惑いの連続でした。
そして私の場合、1人目と2人目の間に「稽留流産」という経験もしています。
今回は、そんな私の実体験を通して「1人目と2人目で感じた出産・育児の違い」を、ありのままに綴ってみたいと思います。
1人目の出産は、驚くほど順調でした

30歳で1人目を妊娠。つわりはあったものの、仕事を休むほどではなく、比較的軽めでした。
出産は破水から始まり、里帰り出産だったこともあって人手に恵まれ、スムーズに進みました。
退院後も、実家で育児に専念できたおかげで体の回復も順調(…体重だけは戻りませんでしたが)。
正直なところ、「2人目もきっと同じようにいけるはず」と、どこかで楽観していました。
番外編:その思い込みを覆した「稽留流産」
33歳で2人目を授かったとき、嬉しさと同時に「今回も順調にいく」と信じていました。
ところが妊娠初期の検診で、「赤ちゃんの心拍が確認できない」と言われました。
それが、稽留流産でした。
このとき初めて、30代という年齢によるリスクや、自分の体の変化としっかり向き合う必要があると実感しました。
妊娠や出産は決して当たり前のことではない——その事実を、身をもって知ることになりました。
この経験は、2人目の妊娠・出産を迎える私の姿勢を、より慎重に、丁寧なものへと変えてくれました。
2人目の妊娠:気持ちの余裕と、体力のしんどさ
その後、再び妊娠がわかったときは、とにかく嬉しかったです。
経験値がある分、気持ちには少し余裕もありました。
でも——体力がついてこない!
上の子の育児とフルタイム勤務をこなしながらの妊娠生活は、想像以上にしんどく、
1人目のときよりつわりも重く、基本はデスクワークだったのに座っているのもつらい日が続きました。
ついに療養休暇を取得しましたが、そのタイミングで上の子が発熱し、保育園をお休み…。
「休みたいのに休めない」日々に、心も体も限界を感じていました。

出産時の違い:「慣れ」と「慎重さ」のバランス
出産の流れは、確かに2人目のほうがスムーズでした。
でも、心のどこかには常に「慎重でいなければ」という気持ちがありました。
流産を経験したからこそ、妊娠も出産も“奇跡の連続”であると知っていたからです。
痛みや不安のなか、「とにかく無事に生まれてきてくれたら」と、ただそれだけを祈っていました。
産後の違い:上の子がいるという現実
1人目のときは、赤ちゃんとの時間に集中できました。
でも2人目のときは、上の子のケアが必須。
赤ちゃんが寝ていても、上の子は「次女ちゃんばっかり!」「ママ、見てて!」と全力でアピール。
そんな日々のなかで、私は“上の子可愛くない症候群”に陥ってしまいました。
自己嫌悪で何度も涙し、どうしたらいいのか分からなくなることもありました。
でも、ある日ふと見ると、上の子が赤ちゃんに話しかけたり、おもちゃを持ってきてくれたりする姿が。
「家族っていいな」と思える瞬間が、少しずつ増えていきました。
私が助けられた工夫たち

- 家族や自治体のサポートは遠慮せず頼る
- 冷凍食品や惣菜もどんどん活用
- 上の子との“2人時間”を意識的にとる
- 「ここだけは自分優先」と決める(私の場合はトイレと食事!)
「全部うまくやろうとしない」ことが、2人育児を乗り切るための一番のコツでした。
おわりに:出産も育児も、ひとつとして同じ経験はない
1人目のときは、「育児ってこういうものなのかな?」と手探りで、
2人目では、「こんなに違うの!?」と驚きの連続。
そしてその間に経験した流産が、
“いまこの瞬間”のかけがえのなさを、私に深く教えてくれました。
30代での出産・育児は、決してラクではないけれど、
そのぶん、心が育つ豊かな時間でもあると私は思います。
この体験が、同じように出産や育児に向き合っている誰かの励ましになれば嬉しいです。

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